さくらの森
学園だより

昨年も皆様には大変お世話になりました。

Vol.13

平成30年1月


PDFで詳細をみる

昨年も皆様には大変お世話になりました。
皆さん、お正月はいかがお過ごしでしょうか。
昔はお正月で 1 つ歳をとり、新しい下着を準備して晴れ着<正月用の洋服)を着ました。
年末年始はお店が閉まってしまうので、家族で買い出しに出かけ、正月の準備をしたものですが
今ではお正月にもお店は開いており(以前は正月料金というものもありました)、お正月らしさが
無くなってしまったように思います。

昔はお正月だけは、どの子も帰省していましたが、近年は施設に残る子どもが多く、お正月でも仕
事があるから迎えに来れないという保護者の声が聞こえるようになりました。
せめてお正月ぐらいは家族で過ごさせてあげたいのですが、現実は厳しく、入所以来 1 度も帰省
していない子どももいます。
『子どもは大人に心ないことを言ったりルールを守らなかったり困らせてばかりかも知れません。
でも、そういった行為を受け止めてくれる大人が必要です。
親でないなら親以上に苦労しなければ僕たちとの関係は築けません。
ストレスや悩みが絶えない仕事だと思いますが僕たちを見捨てないでください。
あなたが必要です。』

これはある自立援助ホームを巣立った子どもが機関紙に寄せた一文です。
子ども達の行動の背景に、辛い生い立ち、受けてきた理不尽な叱責や暴力があることは理解してい
ても、子ども達の行動化に心折れそうになる時がありますが、社会的養護の下に暮らす子ども達が
私達を必要としてくれていることを忘れず「さくらの森学園に来て良かった」と思ってもらえるよ
うに、より一層子ども達への支援を充実させていきたいと思います。
平成 29 年、たくさんのご支援をいただきありがとうございました。
平成最後の年、30 年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
災害、戦争、暴力のない、世界中の子ども達に笑顔あふれる年となりますように。
施設長 中村 久美