さくら通信
web版
令和4年5月号
児童養護施設さくら園 施設理念
私たちは、子どもたちが
・ 自分も周りの人も大切にできる子ども
・ 主体性を持って意思決定でき、自己表現ができる子ども
・ 困った時に相談できる子ども
・ 基本的な社会生活のマナーやルールが身に付いた子ども
に育ってくれるよう、日々の支援を行っています。
[園長の年中夢求③]
-丁寧な養育による寄り添いと課題解決を両輪とする―
いつも児童養護施設さくら園、児童家庭支援センターひだまりにご理解、ご協力を賜りまして有り難うございます。
昨年度、6名の子どもたちが進学や就職でこのさくら園を巣立っていきました。専門学校生だった2名はそれぞれ保育士、看護師の資格を取得しました。どちらも人と関わる大変な仕事だと思います。高校3年生だった5名のうち、2名は就職をしました。社会人として踏み出した新たな一歩を応援したいと思います。もう2名は進学のための退園です。1名はさくら園で生活を送りながら専門学校へ通います。中学3年生は3名おりましたが、全員希望する高校への進学が叶いました。この1年、進学や就職に向けて子どもたちと職員は繰り返し話し合いを続けてきました。子どもも将来の不安を職員にぶつけながら、職員も子どもに寄り添いながらの1年間だったように思います。また、前号でご紹介した「短期生活支援事業」を昨秋から利用していた退園生も、自立支援職員と共に少しずつ生活の立て直しを図り、新たな生活拠点を地域にかまえることが出来ました。お世話になりました地域の方々には今一度御礼を申し上げます。
今年度からは、進級や就職を控えた子どもたちの支援を一層充実させるための「自立ケア会議」を定期的に実施し、子どもたちが希望する進路へ進めるよう努めて参ります。自立ケア会議は園長、主任、家庭支援専門相談員、職業指導員、自立支援職員、個別対応職員、心理療法担当職員、直接処遇職員(棟職員)が出席します。様々な分野の職員が関わることで、子どもの内外の課題を包括的に確認・対処することが可能になります。会議では自立支援計画の作成や見直し、退園後のアフターケア計画の作成とその進捗管理等を行っていきます。
今年度の目標は、組織の中で生じる「問題」に対して、「問題」を「課題」として捉え、解決に至るプロセスから「課題」を学び、理解を深めていくことです。組織とは「目的」や「ルール」、「役割」が共有された集団を指します。われわれは理念の元、子どもたちの健全な育成と適切な養育を目指す「組織」です。組織課題をクリアしていくことは子どもたちの生活の質の向上にもつながります。業務の計画・実行・評価・改善を繰り返すPDCAサイクルを取り入れ、支援の精度を高めていきたいと思います。
社会福祉法人 同朋会
児童養護施設 さくら園
施設長 大坂 太一
さくら園の新たな部署紹介
今年度より新たに【自立支援職員】と【職業指導員】という部署を配置することになりました。この場をお借りして、どんな業務をする部署なのかご紹介したいと思います。
各棟の生活便り
男子南棟
春休み中はコロナウイルスの影響もあり、特別な外出はできませんでした。「園内でできることを」と考え、4月から男子南棟を離れる職員、退園する子どものお別れ会を開きました。献立はそれぞれ食べたいものの意見を出しあって決めました。ケーキも用意し、楽しいパーティーになりました。
4月になり新学期が始まると、みんな気持ちを切り替えて、一人ひとり新しい環境での学校生活に邁進しています。慣れるまで大変そうですが、元気に充実した日々を送っています。
コロナ禍は収束する気配がありませんが、長いようで短い1年間、子どもたちが健康で楽しく生活できるようサポートしていきたいと思います。
男子北棟
昨年度は3名の子どもが進学・就職を決め、この春から新しい環境でがんばっています。いろんな悩みや葛藤を抱えながらも前に前に進んで行く彼らをこれからも応援していきたいと思います。
春休み中はコロナウイルスの第6波の流行もあり、みんなでどこかへ遊びに行くといった棟外出は出来ませんでした。しかし、進級や卒業など一つの節目を迎えた子も多かったので、ウナギ飯やお寿司、オードブルを注文して生活棟内で食事会を催しました。みんなお腹いっぱい食べてとても満足そうでした。春休みの宿題に追われる子もいましたが、最後にスパートをかけて頑張りました。
今年は一日一日を大切にし、子どもたちと楽しい思い出を一つでも多く作るそんな一年にしたいと思います。
女子南棟
3月に卒業式を迎えた子どもと、卒業式の日に着る衣装を何日も前から一緒に考えたり晴れの日を心待ちにしていました。春休みは買い物外出や映画鑑賞などレクリエーションも挟みながら、新学期に向けた準備を進めるというバタバタな日々でした。子どもたちが無事に進級・入学を迎えることができ、ホッとしています。4月になり大人も子どもも新たなスタートを切りましたが、今年度も明るく元気に子どもたちの成長を見守っていきたいと思います!
女子北棟
子どもたちは進級・進学で春休みもその準備で大忙し!コロナのこともあり、行けるかどうか心配していた棟外出も無事に行くことができました。みんなでイオンへ行って映画を観たり、買い物をしたりと、それなりに楽しむことができました。
また新たな年度が始まり、楽しいこと、辛いこと、いろんなことが起こると思いますが、みんなでわいわい楽しい生活を送りたいです。
【さくら園新任職員紹介】
入社して1ヶ月、大変なことが沢山で戸惑ったり、他の職員からご指導頂きながら頑張っています。これからも、様々なことを身に付け、勉強し、子どもたちの為に頑張ります。よろしくお願い致します。
私は、毎日笑顔で元気に働きます!!その中で子どもと話をしたり、職員さんと話し、園の仕事、子どもとの関わり方を学んでいきたいと思います。これから、一生懸命働きますのでよろしくお願い致します。
姉が保育士として働いている姿を見た時から、子どもに携わる仕事がしたいと思っていました。さくら園に就職しましたので、一日一日を子どもたちと楽しく過ごしていこうと思います。
学生の頃から子どもが好きで、子どもと関わる仕事に就きたいと思っており、専門学校での実習を通して、児童養護施設の魅力に気づき就職しました。入社して1ヶ月、大変なことも沢山ありますが頑張っていきます。
令和3年度 卒業・進級を祝う会
令和4年3月5日㈯さくら園で「卒業・進級を祝う会」が催されました。
コロナ禍以前はお世話になった学校の先生など外部からもお客様をお招きし、みんなでお食事をして過ごしていました。コロナ禍を受け中止を余儀なくされた年もありましたが、今年度はホールに一同が会し、卒業と進級を祝うことができました。お食事会の再開までは至ってないですが、少しずつ恒例行事を取り戻していけたらと思います。
卒業を迎えた子どもは一人ひとりみんなの前で花束を受け取り、一言挨拶をします。高校卒業組は卒業と同時に退園する子もいるので、園での生活を振り返り、棟職員からもその子との思い出を話します。晴れやかな表情の子もいれば、涙をこらえる子、他児との思い出話に花を咲かせる子と、それぞれ自分の思いを堂々と言葉にしていました。
縮小して1時間ほどの短い催しでしたが、子どもたちの門出を無事に祝福出来たことがなによりでした。
さくら園にいつもご支援くださり、本当にありがとうございます。
(令和4年2月~令和4年4月)
<ご寄付・ご寄贈・ボランティアしてくださった皆さま(敬称略・順不同)>
笹野智也 前田亮 中山忠愛 遠藤光一 品原淑子 ポピーフローリスト パーラーフジ 北村鮮魚店 あぜち食品
佐川町商工会婦人部 SKT豆腐屋 公益財団法人 三一会 匿名希望4名 退園生2名
児童家庭支援センター ひだまり
~ご挨拶~
新年度になり、ひだまりはセンター長(さくら園 園長兼務)、相談員2名と非常勤の心理担当職員1名の4名体制となりました。また本年度は法人の新事業「子どもの食等支援事業」もスタートします。地域のみなさまとともに、子どもたちや保護者の方に寄り添う支援を行っていきたいと考えています。
どうぞよろしくお願い致します。
~子どもの食等支援事業~
令和2年度、ひだまりは「子どもの食 緊急支援プロジェクト」より助成を受け、子ども食堂や地域の支援が必要な家庭に支援物資を届けるという活動を展開してきました。
この事業は好評で、ひだまりとしても継続していきたいと考え、新たに令和4年度より法人の事業として予算化し「子どもの食等支援事業」という事業名で展開していくことになりました。
などの物品を、支援が必要な子育て世帯に届けることをきっかけに、各家庭への訪問支援の拡充や、関係機関との連携強化にも努めていきたいと考えています。
対象地域はひだまりの管内である10市町村(土佐市・須崎市・いの町・日高村佐川町・越知町・仁淀川町・津野町・梼原町・中土佐町)です。
上記の地域でお困りの方がおられましたら、ひだまりまでご一報ください。
~児童家庭支援センター ひだまり~
〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1110番地1
社会福祉法人 同朋会
https://www.douhoukai.or.jp
児童養護施設 さくら園 TEL:0889-22-1236 FAX:0889-22-1331
児童家庭支援センター ひだまり TEL:0889-20-0203 FAX:0889-22-1331